株式会社宇治園

UJIEN CAFE 御堂筋本町店
事業計画のご説明

2026年8月22日
2026年12月15日 開業予定/大阪市中央区本町4丁目・ユイノート本町1F

ご質問への回答

厨房機器の見積 1,000万円について、次の2点をお尋ねいただきました。

① 1,000万円は大きな額なので、一つ一つなぜ必要なのか説明がほしい。最終的には設計費・内装費を含めた総額が問題である。

② 売上目標がわかれば、この金額が妥当かどうか判断できる。

②の売上計画を 1〜3章に、①の1,000万円の位置づけを 4章にまとめました。 ①の「一つ一つ」の説明は、機器21品目の検収記録を別途ご用意します(本書では総額の妥当性のみ扱います)。

損益分岐点(月商)
496万円
総投資5,000万・10年償却の場合
ピーク6人・通常4〜5人・朝夕3人
15年償却なら 473万円

そのときの客数
平日 175人/土日 114人
客単価 1,085円

損益分岐点に到達するまで
開業から 6〜12ヶ月
それまでに必要な運転資金 280〜430万円(6章)

前提の置き方

項目置き方備考
総投資5,000万円目標帯4,500〜5,000万・上限5,500万のうち上側で計算。内訳は厨房機器1,000万+内装4,000万+設計費400万+α
償却年数10年定期借家10年に合わせています。15年なら損益分岐点は409万円に下がります
土日の売上平日の65%既存8店は土日祝が平日の137〜249%。本町はオフィス街のため、その半分以下で置いています
客単価1,085円既存CAFE4店の2025年実測を客数で加重平均した値。値上げや構成比の改善は織り込んでいません
人員現場が検証した配置甘味グループ責任者と梅田・三宮の各店長に確認いただいた人数。開業期3ヶ月はさらに+1人(この間の損益分岐点は560万円)

損益分岐点に到達するまでの見通しは 6章、まだ決まっていない項目は 7章にまとめています。

1. 店の骨格

立地御堂筋の路面。北御堂の門前、本町駅直結。同じ建物にオフィス約4,400坪(3,000〜4,500人)、ホテル202室、相愛中学・高校
業態抹茶を主役にした甘味と、茶・菓子の物販。レジで注文し、呼び出し機器で受け取り、お客様が席まで運び、下げるところまでお客様に協力いただく
営業時間平日 10:00–21:00 / 土日 10:00–19:00 朝営業なし
席数30席(ロの字カウンター16+窓側カウンター14)。カウンター中心
人員ピーク6人・通常4〜5人・朝夕3人(時間帯で増減。総労働時間で平均すると5人)
看板商品抹茶パフェ、抹茶モンブラン(喫茶去の主力商品。既存店のPOS実績にもとづく社内判断)

1-1. 時間帯ごとの配置(平日)

オフィス街は昼に山が来ます。平坦に人を置くと朝晩が余るので、山に合わせて増減します。

時間帯客数配置状況
10:00–11:009人3人開店直後・薄い
11:00–12:0021人5人ランチ立ち上がり
12:00–14:0054人6人ランチピーク(生茶麺+スイーツ)
14:00–15:0016人5人昼下がり
15:00–17:0028人4人午後カフェ
17:00–18:0016人5人退勤・手土産物販
18:00–19:0014人4人
19:00–21:0017人3人夜・薄い

1日54人時(営業中48+仕込み・閉店6)。シフトは9:00〜21:30。土日は 12:00–15:00 に5人、15:00–17:00 に4人、朝夕3人で1日41人時。
客数は損益分岐点(平日175人)を時間帯に配分したものです。

人数は現場の検証を受けて、各時間帯に1人ずつ増やしました

当初案(1日43人時)を甘味グループの責任者と梅田・三宮の各店長に見ていただき、 「各時間帯にもう1人要る」との回答をいただいて、その通りに組み直したのがこの表です。

指摘の中心はランチピークのスイーツ担当でした。厨房はコンロとスイーツ台が離れており、 生茶麺を担当する人が同時にスイーツを作ることができません。この配置は変更できないため、人を分けています。

時間帯ごとの客数は、実測ではなく想定です

Airメイトには時間帯別のデータが入っていないため、既存店から取れません。オフィス街の一般的な山(昼に集中)から置いています。

開業後にSquareで時間帯別の売上を取れば、1ヶ月で実測に置き換わります。合計人時(1日54人時)が計画の根拠で、時間帯の割り振りはそこで組み直します。

1-2. 役割分担

人数によって兼務の組み方を変えます。ピーク時にレジ担当がホールを見るのは物理的に無理なので(レジを離れると注文が止まる)、人数が増えたら分けます。

6人:ランチピーク 12:00–14:00

レジ注文受付・決済(専任)。物販の説明・包装が入ると持ち場を離れるため専任にします
受け渡し呼び出し機器を渡す・回収、商品の受け渡し
ドリンク抹茶を点てる、ラテ・フロート・フラッペ・コーヒー
キッチン生茶麺 専任(茹で・盛り付け・丼の処理)
スイーツパフェ・モンブラン・あんみつ・ぜんざい
フロア/洗い返却口の整理、洗浄機投入、台拭き、廃液タンク

5人:11–12時、14–15時、17–18時

レジ注文受付・決済(専任)
受け渡し呼び出し機器・商品の受け渡し
ドリンク同上
キッチン生茶麺 専任
スイーツ + フロア/洗い兼務

4人:15–17時、18–19時

レジ + 受け渡し注文・決済・呼び出し・受け渡し
ドリンク同上
キッチン + スイーツ兼務
フロア/洗い + 補充返却口、洗い物、台拭き、お冷やの補充、物販対応

3人:10–11時、19–21時

レジ + 受け渡しフロント一体で兼務
ドリンク + キッチン兼務
フロア + 洗い閉店作業の前倒しを含む

食器の返却はお客様にお願いする形にするため、片付け専任は置きません。 残ったものを下げてテーブルを拭く作業は、フロア/洗い担当が吸収します。
カウンターは T(点て)・E(エスプレッソ)・I(アイス/ブレンド)・K(キッチン)の4ゾーンに分けて設計しており、上の役割はそのまま対応します。
仕込み・閉店の6人時には、麺の出汁の仕込み・物販の補充・朝夜のフロア清掃(掃除機・モップ・テーブル拭き)を含みます。 グリストラップとエアコンフィルターの清掃は数日おきに行います。

この立地の特徴 ― 平日で稼ぐ店になります

既存8店の実績を曜日別に調べたところ、8店すべてが土日祝に平日の1.4〜2.5倍を売っており、売上の35〜49%が土日でした。本町はオフィス街で、この構造が逆になります。

したがって既存店の月商をそのまま目標にはできず、「平日1日あたり」で計画を組んでいます。

2. 売上計画

2-1. 損益分岐点と、そのときの客数

項目10年償却15年償却
損益分岐点 月商496万円473万円
年商5,954万円5,676万円
平日 1日の売上189,687円180,836円
平日 1日の客数175人167人
土日 1日の売上123,296円117,544円
土日 1日の客数114人108人
客単価1,085円1,085円
回転数(30席)平日5.8/土日3.8平日5.6/土日3.6

客単価1,085円は、既存CAFE4店(梅田・三宮・心斎橋2F・芦屋)の2025年の実績を客数で加重平均した実測値です。
土日は平日の65%として計算しています(営業時間が2時間短いこと、オフィス街であることを織り込んだ数字です)。

2-2. 既存店と比べてどうか

本町と同じ「1日あたり」で既存店を測り直しました(2025年の実績)。
平日=祝日・年末年始・お盆を除いた純粋な平日。土日祝=土曜・日曜・平日の祝日(年末年始・お盆を除く)。

店舗平日1日
の売上
平日1日
の客数
土日祝1日
の売上
土日祝1日
の客数
土日祝
÷平日
梅田店(阪急三番街)261,316円243.5人399,401円364.8人1.53倍
三宮店(さんちか)174,657円162.1人259,845円238.0人1.49倍
心斎橋本店2F132,459円124.2人193,638円177.5人1.46倍
箕面ROASTERY129,483円117.7人244,770円219.3人1.89倍
芦屋店63,073円57.1人86,640円78.8人1.37倍

本町の損益分岐は「三宮店の平日を1割上回る」水準です

平日189,687円 ÷ 三宮174,657円 = 1.09倍(10年償却の場合)。15年償却なら180,836円で1.04倍です。

梅田店(261,316円)には及びませんが、三宮店を上回らないと損益分岐点には届きません。ここが計画の前提になります。

既存店は土日祝が平日の1.4〜1.9倍。本町はこの構造が逆になります

上の5店は土日祝に平日の1.37〜1.89倍を売っています。STAND3店・表参道を含めた8店で見ても1.37〜2.49倍で、例外がありません。 本町はオフィス街のため、この土日祝の上乗せは見込めません。

本計画では土日を平日の65%として計算しています。既存店の実績の半分以下の置き方です。

3. 費用の構造

項目年間月あたり
固定賃料600万円50.0万円
減価償却(総投資5,000万/10年・15年)500万/333万41.7万/27.8万
その他固定費240万円20.0万円
人件費2,232万円186.0万円
固定費 計(10年/15年償却)3,572万/3,405万297.7万/283.8万
原価売上の30%
水道光熱費売上の10%

人件費は時間帯ごとの配置(1-1)を積み上げたもので、年17,548人時(平日54人時×246日 + 土日41人時×104日)です。
総投資が4,500万なら損益分岐点は489万円、上限の5,500万なら503万円になります(いずれも10年償却)。

歩合賃料について

契約では月商500万円を超えると歩合賃料が発生します。損益分岐点496万円はこの閾値のすぐ手前で、損益分岐点を少しでも超えると歩合賃料が乗ります。

ただし料率と算定基礎が社内に記録されていないため、上乗せ額を計算できていません。契約書で確認が必要です。

4. 厨房機器 1,000万円は妥当か

4-1. 総投資に対する比率

総投資5,000万円のうち、厨房機器1,000万円は 20% です。残り4,000万円が内装・設計費・什器などにあたります。

内装の坪単価は、新築の相場の中に収まります

カフェの内装工事費は物件の状態で相場が分かれます。本町はユイノート本町=新築です。

物件の状態坪単価39.49坪だと
居抜き30〜55万円台1,185〜2,172万円
スケルトン65〜100万円台2,567〜3,949万円
新築 ← 本町75〜130万円台2,962〜5,134万円

総投資5,000万円から厨房機器1,000万円を引いた4,000万円は坪101万円で、新築の相場(75〜130万円台)の中に入ります。

ただしこの4,000万円には設計費・什器・サイン・開業前費用も含まれます。内装工事費だけを取り出せば坪単価はこれより下がります。見積が出た段階で分けて突き合わせます。

総投資のコントロール目標

厨房機器1,000万円
内装4,000万円
設計費400万円+α
上限(MAX)5,500万円
目標4,500〜5,000万円

本書は上側の5,000万円で計算しています。4,500万なら損益分岐点425万円、5,500万なら439万円です。

そのうえで本書は、比率ではなく「削ったらどうなるか」で妥当性を見ます(4-2・4-3)。こちらは当方の収支計画だけで完結するため、いま判断できます。

4-2. 削った場合、月商のハードルはいくら下がるか

厨房機器総投資損益分岐点下がる額
1,000万(現案)5,000万496万
750万(▲250万)4,750万493万▲3.5万
500万(▲500万)4,500万489万▲6.9万

厨房機器を半額(▲500万)にしても、損益分岐点は月7万円しか下がりません。10年に分けて償却するためです。

4-3. 一方で、機器が足りないと人が増えます

人員人件費(年)損益分岐点基準との差
現案(現場が検証した配置)2,232万496万
各時間帯にさらに+1人2,695万560万+64.3万
(参考)現場検証前の当初案1,769万432万▲64.3万

機器を500万円削って人が1人増えると、差し引き57万円の悪化になります

厨房機器を500万円削減損益分岐点 ▲6.9万円/月
人員が1人増える損益分岐点 +64.3万円/月
差し引き+57.4万円/月 の悪化

長期で見ると差はさらに開きます。機器の500万円は1回きりですが、人件費1人分は年463万円が毎年かかり、10年で4,633万円になります。

本町はお客様に運んでいただき、下げていただく形にして、人を減らす設計にしています。 その前提が成り立つかどうかは、厨房と什器がどれだけ作業を吸収できるかにかかっています。 機器を削ると、削った分が人件費に跳ね返るという構造です。

5. ご提示の試算との違い

いただいた試算と、当方の計画とで前提が2つ違います。並べます。

項目ご提示の試算本計画差(月)
人件費250万円(平日5人・土日7人)186.0万円(ピーク6人・通常4〜5人・朝夕3人)▲64.0万円
家賃60万円(売上の10%として)50万円(契約書の固定賃料の実額)▲10万円
減価償却5,000万 ÷ 10年5,000万 ÷ 10年 = 月41.7万円同じ
原価+水道光熱費40%40%同じ

5-1. 月商600万円で見た場合

ご提示の前提のまま、減価償却を月41.7万円(5,000万÷10年÷12ヶ月)として置くとこうなります。

項目月商600万のとき
減価償却41.7万
原価 30%180.0万
人件費(ご提示)250.0万
消耗品・水道光熱費 10%60.0万
家賃 10%60.0万
費用合計591.7万
判定8.3万円の黒字

この前提(人件費250万)で損益分岐点を出すと 月商603万円です。 「売上は700万くらいを目標に」というご指摘と整合します。差は人件費だけで、計算そのものは一致しています。

5-2. 人件費について ― ここが最も大きな差です

平日5人・土日7人は、既存店(喫茶去)のフルサービスの形を前提にされていると思います。 本町はお客様に運んでいただき、下げていただく形にするため、片付け専任を置きません。 その前提で通常4人・ピーク6人としており、ご提示の想定との差は月64万円です。

既存店が実際に何人で回しているかを、Airメイトの実データから逆算しました

人時売上高(売上÷総労働時間)から、各店の実際の人時と平均人数を出しています。感覚ではなく実績です。

店舗客数/日1日の人時平均人数1人時あたり客数人件費率
梅田CAFE(11時間)286.4人67.16.1人4.27人25.1%
三宮CAFE(10時間)189.3人49.65.0人3.82人29.3%
心斎橋2F(8.75時間)142.5人33.23.8人4.29人27.6%
芦屋CAFE(9時間)64.8人21.12.3人3.08人36.5%
CAFE4店 加重平均3.99人27.9%

※ この「平均人数」は総労働時間÷営業時間なので、仕込みと閉店作業も含みます。営業中に常時その人数がいるわけではありません。

本町の人員は、既存店の実績と同じ効率で置いています

損益分岐点の平日175人を、既存CAFE4店の効率(1人時あたり3.99人)で割ると、必要な人時は1日44人時。 本計画は1日54人時で組んでいるので、10人時ぶんの余裕を持たせた形になります。

効率でみると1人時あたり3.24人で、既存CAFE4店の加重平均(3.99人)を下回ります。 既存店より人に余裕のある配置です。現場の検証を受けて、当初案(4.05人)から引き下げました。

この人員は、現場の検証を経て当初案から1人ずつ増やしたものです

当初は1日43人時(ピーク5人)で計画していましたが、甘味グループの責任者と梅田・三宮の各店長に検証いただき、 各時間帯にもう1人必要との回答を受けて1日54人時に改めました。

最大の理由は厨房でコンロとスイーツ台が離れていることで、生茶麺の担当者がスイーツを兼務できません。 この配置は変更できないため、人で対応します。あわせて物販の商品説明・包装が入るとレジが持ち場を離れるため、ピーク時のレジは専任にしています。

この結果、損益分岐点は432万円から496万円に上がりました(人件費 年463万円の増加)。 必要な平日客数は152人から175人になり、三宮店の1.09倍の水準になります。

6. 損益分岐点に到達するまで

開業した翌月から496万円が出るわけではありません。いつ到達するのか、それまでにいくら必要なのかを見ておきます。

6-1. 到達に必要な水準は、どのくらいの高さか

比較対象平日1日の客数本町の必要水準との比
本町の損益分岐点175人
梅田店の実績243.5人本町が0.72倍
三宮店の実績162.1人本町が1.08倍
心斎橋本店2Fの実績124.2人本町が1.41倍

三宮店を1割ほど上回る水準が損益分岐点です。梅田店には届きませんが、三宮店並みでは足りません。

同じビルのオフィスワーカーが「月1回」来れば届きます

損益分岐点の平日175人は、同じ建物のオフィスワーカー(3,000〜4,500人・中間値3,750人)で考えると 1人あたり月0.96回=約31日に1回の来店にあたります。

全員が月1回来れば平日183人/日で、月商は519万円。3,000人の下限だと平日146人にとどまるため、 同ビルだけでは足りず、御堂筋の通行者・北御堂・ホテル202室・相愛中高からの流入が要ります。

6-2. 立ち上がりの形

飲食店の売上は、開業直後がそのまま続くわけではなく、次の形をとるのが一般的とされています。

開店景気2週間〜2ヶ月半。物珍しさで来る客で、実力より高く出る
3〜4ヶ月目底。開店景気が切れ、リピートがまだ積み上がっていない
6ヶ月〜1年認知とリピートが積み上がり、安定水準に入る(黒字化の一般的な目安)

出典:起業・飲食店経営の一般統計(フッター参照)。開業1年未満の廃業率は35〜38%とされており、この立ち上がり期を越えられるかが最初の関門です。

本町はオフィス街なので、通勤動線に乗るぶん認知は早い一方、観光や週末の当て込みが効かないため、 積み上がるのはリピートだけになります。以下は開業月=安定水準の60%から線形に立ち上がるとして計算しました。

6-3. 4つのシナリオ

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シナリオ安定水準安定まで営業黒字化現金プラス運転資金の底
A 早い平日175人6ヶ月6ヶ月目5ヶ月目▲282万
B 標準平日175人12ヶ月12ヶ月目9ヶ月目▲430万
C 三宮並平日162人12ヶ月到達せず11ヶ月目▲569万
D 下振れ平日150人12ヶ月到達せず到達せず▲758万

開業から3ヶ月は各時間帯にさらに+1人(損益分岐点560万)、4ヶ月目から通常体制(496万)で計算しています。
「現金プラス」=減価償却を除いた現金収支が黒字に転じる月。「運転資金の底」=累積の現金がいちばん沈む額。

標準シナリオ(B)の月次

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平日客数月商営業損益現金収支累積現金
1ヶ月目105人298万−157万−116万−116万
3ヶ月目118人334万−136万−94万−315万
4ヶ月目124人352万−86万−45万−360万
6ヶ月目137人388万−65万−23万−417万
8ヶ月目150人424万−43万−1万−430万
9ヶ月目156人442万−32万+9万−421万
12ヶ月目175人497万±0+42万−327万
18ヶ月目175人497万±0+42万−75万
24ヶ月目175人497万±0+42万+176万

標準シナリオでは、営業黒字化が12ヶ月目、必要な運転資金は430万円

現金は9ヶ月目にプラスへ転じ、累積では8ヶ月目の▲430万円が底21ヶ月目に累積現金がプラスに戻ります。

早いケース(A)なら6ヶ月目に営業黒字、運転資金の底は▲282万円です。

三宮店と同じ実力だと、営業黒字にはなりません

安定水準が平日162人(=三宮店の実績どおり)にとどまると、営業損益は月21万円の赤字のままです。 現金収支は月20万円のプラスになりますが、年240万円しか残らず、5,000万円の回収に21年かかります。

さらに平日150人を下回ると現金も回りません(現金収支が±0になる月商は427万円)。 150人は三宮店の0.93倍で、届かない数字ではありません。ここが本計画のいちばん危ないところです。

6-4. 12月開業の扱い

2026年12月15日は火曜です。年末年始(12/29〜1/3)に入るため実働平日は10日しかなく、オフィス街は年始しばらく戻りません。 実質的な立ち上げは2027年1月4日からで、上のシナリオは2027年1月を1ヶ月目として数えています。

12月は習熟期間として扱い、オペレーションを固める期間に充てます。

6-5. 投資の回収

損益分岐点を超えることと、5,000万円を回収することは別です。安定水準ごとの回収年数はこうなります。

安定水準(平日客数)月商年間キャッシュ5,000万の回収人件費率
175人(損益分岐点)497万504万9.9年37.5%
190人539万810万6.2年34.5%
200人568万1,014万4.9年32.8%
220人624万1,423万3.5年29.8%

回収3〜5年に乗せるには、平日200〜220人が必要です

飲食店の投資回収は3〜5年が一般的な目安とされます。本町でそこに乗せるには 平日200〜220人=三宮店の1.23〜1.36倍が必要で、月商は570〜620万円になります。

損益分岐点(175人)を超えることと、投資回収の目安まで行くことの間には、25〜45人ぶんの差があります。

なお月商500万円を超えると歩合賃料が発生するため、これらの水準では回収年数はもう少し延びます(料率が未確認のため未計上)。

6-6. 早い段階で判断するために

どのシナリオを走っているかは、開業から数ヶ月で判別できます。

3ヶ月目(2027年3月)平日118人を超えているか。ここが標準シナリオの通過点
6ヶ月目(2027年6月)平日137人。ここを下回っていれば下振れシナリオ
9ヶ月目(2027年9月)平日156人。ここで現金収支がプラスに転じる
12ヶ月目(2027年12月)平日175人。ここが損益分岐点
毎日時間帯別の売上(Square)。想定した山と実際の山がずれていないか
毎月人時売上高。既存CAFE4店の実績(¥4,334)と比べて人が多すぎないか

3ヶ月目・6ヶ月目の通過点を下回っていれば、下振れシナリオに入っていると判断して手を打ちます。

7. まだ決まっていないこと

「最終の設計費や内装費の総額が問題」というご指摘のとおり、現時点で総額は確定していません。

項目状況いつ分かるか
内装工事費見積未取得(設計が確定次第、RFPを出します)設計確定後
設計費・什器未確定同上
共益費契約書に記載がなく、確認中大成建設に照会
歩合賃料の料率「月商500万超で発生」以外の条件が不明契約書で確認
商品価格原価計算の途中。全SKUの価格が未確定原価入力後
人員確定。現場(甘味グループ責任者・梅田・三宮の各店長)の検証を経て1日54人時に改訂済み確定済み

共益費が坪4,000円だとすると年190万円で、損益分岐点は496万→523万に上がります。原価が35%に上がると541万です。

8. まとめ

  1. 損益分岐点は月商496万円(総投資5,000万・10年償却)。15年償却なら473万円です
  2. そのときの客数は平日175人・土日114人三宮店の平日実績(162人)を1割上回る水準です
  3. 損益分岐点に到達するのは開業から6〜12ヶ月(標準シナリオで12ヶ月目)。それまでに運転資金が280〜430万円必要です
  4. 同じビルのオフィスワーカーが月1回来れば届く水準です。ただし同ビルだけでは足りず、御堂筋の通行者・北御堂・ホテルからの流入が要ります
  5. 人員はピーク6人・通常4〜5人・朝夕3人(1日54人時)。現場(甘味グループ責任者と梅田・三宮の各店長)の検証を受けて、当初案から各時間帯1人ずつ増やしました
  6. 増員の理由は厨房でコンロとスイーツ台が離れていることです。生茶麺の担当者がスイーツを兼務できないため、人を分けます
  7. 厨房機器1,000万円は総投資の20%。残る4,000万円は坪101万円で、新築の相場(坪75〜130万円台)の中に入ります
  8. 機器を半額にしても損益分岐点は月7万円しか下がりません。一方、人が1人増えると月64万円上がります
  9. ご提示の試算との差は人件費の64万円です。人件費250万で計算すれば損益分岐点は603万で、「700万を目標に」というご指摘と整合します
  10. 🚨 三宮店と同じ実力(平日162人)では営業黒字になりません。平日150人を下回ると現金も回りません
  11. 🚨 投資回収を3〜5年に乗せるには平日200〜220人(三宮の1.23〜1.36倍)が必要です

厨房機器の一つ一つの必要性については、21品目の検収記録を別途ご用意します。 「これは要る/これは外せる」という個別の判断は、その資料でお願いできればと思います。